Thursday, June 21, 2012

現場見学会のお知らせ

順調に行くと来週には上棟の予定です。

それに合わせて、上棟後の現場を見て頂く見学会を開催するつもりでいます。
見学会の詳細を知りたい方はどうぞご連絡下さい。

吉村順三 軽井沢の山荘

大学の授業で学生に吉村順三さんの「軽井沢の山荘」の模型を作る課題をだして、ふと月ビルとこの山荘は似ている点がいくつかあるな、と感じました。

地上階を小さく絞って、2階を大きく張り出し、周辺環境からポケットのようなくぼんだスペースを設けていること。

そして下部がRC、最上階が木造という構造の組み合わせ。空間的にもコンクリートの空間の上に木で包まれるような空間が乗っている。

1階からは地続きの周辺環境を眺めることができ、上階はもっと空に近い1階とは全く異なる景色を眺めることができる。

藤森さんの本には以下のように書かれています。

「一階の打放し部分はギュッと絞られ、階高が遠目で見るよりずっとある。写真で見慣れた姿だが、目前にするとまことに印象深い。
強い印象に惹かれて近づき、木造のテラスに上り、置いてあった椅子に腰を下ろし、外の景色を眺める。気分が晴れる。背と頭上に打放しのしっかりした面を感じ、それに守られながら、視界いっぱいに広がる解放感を安心して楽しむことができる。囲われた空間にも、野外に露出した場にもない心地よさ。」

p.157、藤森照信、「藤森照信の原・現代住宅再見」、TOTO出版、2002年


もちろん、周辺の環境が月ビルと山荘では全くちがうけれども、1階のセットバックした空間でゆったりとくつろいで街を眺めるのも良いのではないでしょうか。

因みに建築関係者には非常に有名なこの山荘の断面スケッチがこちら。
森の中に小さく作られたこの山荘の佇まいと、街中にこぢんまりと立つ月ビルの佇まいはスケールが違うものの似通っているように感じます。


Thursday, June 14, 2012

3階に上る

仕事をしていたら夕方に田中さんから電話があり、帰りに現場に寄って打合せをしたいとのこと。
7時過ぎに現場に到着し、早速3階まで上らせてもらいました。
コンクリート打設後は配筋検査の時に見たよりも少し広く見えます。
そして西側をみると、昼間はほとんど存在が分からなかった中央自動車道の街路灯がオレンジ色に光って列になっているのが見えてとても綺麗でした。

打合せの内容は、3階の東西にある大きな開口部に取り付ける予定のロールスクリーンの取り付け方法です。メーカーの方と打合せをした結果、より安全で簡便な方法を提案されたとのことで、西側に関しては、これまでスクリーンを引き上げる形だったのを上から下へ引き下ろす形式に変更しました。
見栄えとしてはちょっぴり悪くなるかも知れないのですが西側の立面はほとんど見られることが無いと思うので問題なし。
東側に関してはもともと引き上げる形式で多少幅と引き上げの頂点の位置を調節して煽られても安定するように変更しました。多少シンメトリーが崩れるのですが、もともとテラスには一方にカウンターがあるし、問題なし。

ちょっと痛いのがテラスの腰壁部分のコンクリート型枠の割付を大工さんが間違えてしまい、今からでは修正が効かないということ。渡辺さんによると目地の部分はモルタルをしごいて消すことが出来るらしいのですが...
以前もコンクリート打ち放しの場合、後からPコンや型枠の目地を消すこと、或いは反対に付けることは出来ますという話しがあったのですが、その時にも感じたなんとも言えない居心地の悪さを思い出しました。
「コンクリート打ち放し仕上げ」という仕上げとも作りっぱなしとも言えない両義的な「仕上げ」だからこのような不可思議なことになるのだと思います。

帰り際に木製サッシの塗装サンプルと屋根、壁上端部に使用する板金のサンプルを受け取りました。昼間の光の元で見て最終決定することになりました。


Wednesday, June 13, 2012

木造壁屋根の材料検査

埼玉県新座市にある丸宝さんという木材を加工してくれる会社を訪問して3階に使われる米松材を見て来ました。



梱包されている木材を開けてもらいます。


全部というわけにはいかなかったのですが、使用する予定の木材を並べてもらい、どの面を使うか、節はどうやってばらけさせるかなどを話し合いました。
色々と注文を付けて、このような感じにして欲しいということを言うと、段々並べ方の基準のようなものが定まってきて、こちらの要求が伝わったように思います。


並べて見たところ。これが天井や壁になるのだと思うとなかなかの迫力になりそう。
少し赤みがあって、日に焼けてくると更に赤くなるとのこと。あんまり赤くなりすぎないで欲しいような気もします。








型枠工事

朝現場の前を通ると、型枠大工さんが丸鋸でコンパネを切っていました。
3階テラスのカウンターなどの型枠を作っているのだと思います。


3階より上の足場も組まれています。
平日の朝は人通りが割と多いのが分かります。


Monday, June 11, 2012

打設完了後の様子

3階床スラブまで打設が完了。
渡辺さんから完了状態の写真が送られてきました。


コンクリート打設

2階の壁面と3階の床のコンクリート打設です。
雨がかなり降っていたのでどうなるのかなと心配していましたが、特に問題ないのか予定通り打設開始。

まずは毎回のことですが、放射線測定。
だんだん、もう大丈夫だろうという気にはなってきているのですが、手抜きをせずにしっかり測定して下さっています。


測定値は問題なし。


職人さん達が、受け入れ検査が終わるのをヒマそうに待っています。


生コンクリートの物性検査。仕様通りで問題なしでした。


夜に放射能検査の速報がメールで送られてきて、今回も検査限界値以下でしたとの報告でした。
よかった。

また、渡辺さんからはコンクリートの打設が滞ることなく最後まで無事終わりましたとの報告メールを頂きました。

Thursday, June 7, 2012

定例に参加


解散して田中さんと僕はガストに行き、3階の北側のトップライトの位置について話し合いました。
前回のブログにも書いたように、3階のキッチンの窓が養老乃瀧の窓と正対してしまうので、これは上に上げることにしました。
そして、もう一つの北側につく窓に関してはもう少し東側に寄せると養老乃瀧の3階部分から完全に外れることになるので、そこまで移動することになりました。

このような変更が可能かどうか、田中さんがひたすら木柱の本数を数えて、ユニットとなる単位を確認して下さいました。

一段落付いてから渡辺さん、平川さん、そして家具建具屋さんが参加しての定例が始まりました。
普段定例会議は週一回木曜日に開かれているのですが、仕事の都合もあり参加したことがなく、どのように話し合ったり、進めているのか興味津々でした。

まずは家具について、契約図面の建具表と展開図を見ながら、建具屋さんが図面を起こす前に注意する点は何かという事を聞いて相談して行きます。

地下の寝室のベッドの所に設置される収納兼間仕切りに関して照明器具を組み込むこと、配線やスイッチの位置などを田中さんが伝える。

1階はエントランスホールに向かって開く引き分けの扉についてVレールではなく吊り扉とすることになりました。吊り扉のためのレールの規格で最小の物が31ミリで重さ30キロまで吊れるとのこと。

2階寝室の引戸は吊りもとのレールが、既に天井打ち放し仕上げになっていてしかもふかしがないので露出にする他ないということになってしまいました。コンクリート打ち放しの面が綺麗に続いているので、金物でそれを区切ることになってしまうのはちょっぴり残念。

2階水回りの引戸も確認。3階はフィガロハウスのFRPグレーチングで作る扉の蝶番と閂の付け方を検討してもらうことになりました。また、階段の上端に設置するゲートの収め方、金物の種類に関して家具屋さんと田中さんが議論して決めていきました。

ピアノ蝶番や、縦軸の蝶番、フランス落しと言う錠の付け方など話し合っていたが、よく分からなくてついて行けませんでした。勉強不足を痛感するとともに、田中さんが実に細かいことまで良く知っていて感心させられました。

3階のキッチンも話し合いました。引出の形、ガイドレールなのかキャスターなのか、などなど使い勝手に関わる部分を丁寧にお伝えしました。

カウンターを人研ぎにしたい(これはmeenaxyさんのブログで知識を得ました)と言うことも伝えたところ、渡辺さんがiPadですぐに検索して概要を確認してくれました。やってくれる職人はいるだろうとのこと。実現に期待が膨らみます。

併せて冷蔵庫周りの収納についても話し合い背板の有る無しなどなどを家具屋さんにお伝えしました。キャスターつき収納家具も少しだけ話し合いました。

建具に共通する仕様として、建具の端部は縦勝ちにして、左右の端部は堅木、上下はテープとする事になりました。渡辺さんが黙っていながらも鋭い目で睨んでコストアップの要因が潜んでいないかチェックしているようでした。

家具建具屋さんが帰り、定例の続きを開始。前回議事録の確認から確認事項、議事ごとの議論を行いました。
議題に移り、先ほどの打合せで決定した3階北側のトップライトの位置変更を伝える。
工程表も確認。来週始めにコンクリート打設、木材製品検査が13日水曜の午後、その後適当なタイミングで仮組の確認、6月最終週に上棟。月末頃に上棟式。

いよいよ上棟が目前に迫ってきました。

定例はその後も続いたのですが用事があってお先に失礼しました。細かいことまできっちり詰めていくという打合せはとても勉強になりました。議論の内容も専門的な知識がぎっしり詰まっていてとても面白いのですが、このタイミングでこのようなことを打ち合わせて決めていくんだなと、現場の進み具合と打合せの内容がどのようにリンクしているのかというのが分かり、それが面白いと感じました。

3階床の配筋検査

先日2階壁の配筋検査を行ったので、それに続いて3階の床の配筋検査となりました。
3階からの景色が見られると思いとても楽しみにしていました。

外観は先日とあまり変わらず。


先行配管の為のCD管が鉄筋の間をのたうち回っています。


3階のダイニングキッチンから西側をみたところ。
高い建物がほとんど無く、中央自動車道を通るトラックの頭が時々見えます。
ただ、窓の位置に近づいて見下ろすと裏のアパートのベランダに干された洗濯物が見えてしまうのですが。


東側のテラス。ウッドデッキになる予定なのでもう少し床の高さが上がり、腰壁の相対的な高さは低くなります。今の状態だと少し囲われている感じが強いですが、もっと開放的な空間になると思います。


キッチンから北を見たところ。
正面に問題の窓があります。何が問題かと言うと、こちらのキッチンの正面に設ける予定の窓とほとんど位置が一致してしまっているのです。
キッチンに立った時に目の前が壁ではなく窓だったら良いなと思っていたのですが、やむを得ず窓の位置を高めに移動して、トップライトのような空を見上げる窓にすることになりました。


これは配筋屋さんが使う鉄筋を切断する工具。
どうやって鉄筋の長さを現場で調節しているのか不思議に思っていたのですが、こんな小さな電動工具であっという間に鉄筋を切ることができるのですね。


テラスから前面道路の方へ乗り出して北を見たところ。
旧甲州街道から北側は既に道路拡幅工事がほぼ終了した状態で、近々電線などの地中化の工事が始まります。
旧甲州街道より手前のアスファルトで臨時に舗装してあるのが、今回の道路拡幅の範囲。
電信柱や電線、街灯などがごちゃごちゃしていて汚いので、早くこちらも地中化されると良いなと思います。


テラスから南側を見たところ。
こちらはまだセットバックしていない建物が多いので道路が狭いです。
隣りの文房具屋さん、その先のパン屋さんがセットバックして、駅前の酒屋さんの立ち退きが済むと駅前広場と駅舎が良く見えるようになると思います。


前回同様に平川さんが配筋の仕様を読み上げ、渡辺さんがコンベックスで実測し、構造の長谷川さんがそれを確認するという形で配筋検査が進み、是正箇所もすぐに修正されました。

検査が終わった後、現場で3階の木造部分の建て方について打合せをしました。
渡辺さんがまず現在想定している建て方について報告し、続いて構造と意匠の方から疑問を投げかけ、やり取りをしました。


Monday, June 4, 2012

3階配筋用鉄筋の荷入れ

朝7時、犬の散歩に出たらちょうど現場に向かう平川さんに会いました。今日は鉄筋の荷入れとのこと。「搬入」ではなく「荷入れ」というのですね。

3階の奥の方まで入れる為なのか、かなり高い所までクレーンを伸ばして鉄筋を吊り上げています。


荷入れを待つ鉄筋。7日は配筋検査の予定です。