Wednesday, March 23, 2011

ギャンブレル屋根


本日は設備設計事務所の方が来て現地調査の予定。

朝食後少し寝直したら予定の時間になってしまう。慌てて外に出ると山田さんとアシスタントの石田さん、そしち田中さんが来ている。水道管の引き込み位置、下水のマスの位置、本下水道の通っていると考えられる位置などをチェックしている。上水は五世帯分あるので多分太いパイプだろうとのこと。西側の路地にも入って裏からもチェック。意外と南側から光が当たることを確認する。

ガストに移動して打合せ。

田中さんから三階の屋根をギャンブレルにしてはどうかと提案される。ちょっととまどったけど良いアイディアだと感じる。

Wednesday, March 16, 2011

設計契約、打合せ、そして大地震

3月11日。

YMOの山田さんらによる現地調査はキャンセルになり、T先輩だけが予定通りやってくる。先日、T先輩がフェイスブックに書いていたエルデコジャポンの4月号を入手していたので、T先輩が来宅する前に父母とそれを見る。そしてT先輩が来てからもしばらくエルデコに載っているK-flatという築30年のマンションの改修のことを話題に世間話をする。
早速契約。またいろんなところに印鑑を押す。まずは設計料の10%分の請求書を頂く。そして収入印紙代金の1万円を支払う。こういう契約という形式的な手続きもきちっと説明してしっかりやってくれるところに頼もしさを感じる。

契約の手続きを終えてから設計の打合せ。主に開口部のデザインなどについて話し合う。YMOの山田さんから頂いた環境コントロールのアドバイスをT先輩がざっと説明してくれる。まずは地下一階の東側と西側の開口部について。要望を聞いているのだが、どうも父も母も立体的に想像できないようで、あやふやな回答しかできない。模型を作って説明しないとだめかもしれない。続いて1階。エントランス周りの開口部が袖壁を出すことによって防火設備ではなくてもよくなるので、何かいろいろとアイディアを出して考えてみようという話になる。できれば「窓のふるまい学」を参考にして魅力的なエントランス周りを作りたい。あわせて、郵便受けやインターホンの位置などについても話し合う。一階については南側の壁面に開口部が少ないので追加使用という話と、キッチンの窓先に植物を育てられるような小さなスペースを作るということを決める。

二階の子供部屋については、ベッドを二段ベッドにするか、それとも平置きにするか話し合い、子供たちに直接聞いてみようということになる。僕たちの寝室については、クロゼットとタンスの位置を南北逆転させて、南側にクロゼットを置き開口部を組み込むのはどうだろうかと提案する。構造が厳しいかもしれないとT先輩がおっしゃるが、小さな開口部でよいのでとお願いする。床面に開口部を作ってもおもしろいかもしれないという話もする。

三階についてはテラスに水場を作ってほしいという要望を改めてお願いする。空調の室外機と併せてカウンターを南側に作るとよいのではないだろうか。また東面の開口部は大きいのでタープを掛けるということをT先輩が提案する。

母が、地震や火事の際に二方向避難が大事だと言って一階の西側の開口部も外に逃げられるようにしようという話をしたのをきっかけに地震や防災の話題になる。母の友人で光が丘団地に住む人が震災時のトイレについて詳しく調べているらしく、その話題を紹介してくれる。トイレもエレベーターも深刻な問題だ。

お茶を飲んで雑談をして打合せを終える。T先輩が帰った後、赤ちゃんの話や、父が算学の賞をもらって岩手まで行ってきたという話を聞いてから、解散。

昼食を食べて昼寝をして、夕方から予定されていた「炎の人」の公演のために出かける準備をしようかなと考えていたら、地震が起こる。かなり大きな揺れ。びっくりして玄関扉を開け、机の下に隠れる。揺れがやんでから家の外に出てみると、近所の人も外に出ている。妻はしばらくしてショックで泣き始める。

家に入ってテレビを付けてみると東北の方で大地震というニュース。これから大津波がくるという警報が日本全国の太平洋側に出ている。その後は地震中心の日々...

Wednesday, March 9, 2011

建材展を見に行く

3月8日(火曜日)
T先輩と新宿で9時半に待ち合わせて、りんかい線に乗り国際展示場へ行きビッグサイトで開催されている「建材展」を見に行く。以前月ビルのリフォームをしていたときにも一度見に行った展示会だ。
受付を済ませて会場に入るとだだっ広いホールに大量の会社が出展してブースを構えている。とりあえず一番奥の端っこまで行き、片っ端から前を通りながら見ていく。
とにかくたくさんあるので早足で通り過ぎていくし、時折立ち寄って見ていったりもしたけれど、印象がごちゃごちゃになってしまい後から思い出そうとしてもなかなか思い出せない。
かろうじて印象に残ったのは、腐らない木材を展示していたブース、少しかわいいポスト、カルダンという外断熱の左官材や打ち込みパネル、ナニックというブラインドメーカー、等々。
続けて隣のホールで開催されていた店舗用品の展示場も足早に通り抜ける。二つの会場を歩き回って疲れたので昼食にする。点心飲茶のお店でランチ。しばらくおしゃべりして休憩を取り、最後にライティングの展示会を見る。
会場の入り口付近のステージで面出さんという有名な(第一人者らしい)照明デザイナーの方のレクチャーの最後の10分を立ち見する。
足を止めてゆっくり見たのは、ダイコーという照明機器メーカーとオーデリックくらい。LEDの照明器具を展示していたけれども、以前のLEDのようにぎらぎらした感じがほとんどなくなっていて驚いた。これなら十分利用できそう。LEDはいくつもの電球を束ねて光量を増すようにしているので、通常光源が複数あるため影も多重になってしまうのだが、単光源で光量を増やした製品も出ていて、影が自然に見えるというものもあった。
パナソニックのブースは巨大で力の入りようがまるで違う。正面には高さ5m位、幅は10m近くあるのではないかというLEDのスクリーンが設置されていて、まるで映画館のような状態になっている。遠くから投影する必要がなくなったら映画館もだいぶ変わるだろうな、と思わされる。
全て一通り見て帰途につく。4時前。帰宅したら5時前。くたくたになったので少し寝る。

Thursday, March 3, 2011

設備設計のymoとの初打ち合わせ

3月2日(水曜日)
この二三日、花粉症の薬の副作用なのか眠くてほとんど何もすることができないでいる。午前中はひたすら寝て、なんとかベッドから這い出して打ち合わせに行く。

openvisionに行ってT先輩と設計の変更点や開口部の位置などについて少しお話をしていると、設備設計のymoの山田さんと石田さんがやってくる。名刺交換をして早速、T先輩が建物の概要を説明する。

地下の居室の環境、特に湿気の問題が気になっていることと、4層の建物なので上部で得た日射による熱を下の階に循環させることを考えていると説明する。しかし、「そよ風」の説明をしたところ、あまり効果ないですよとの反応。OMソーラーなどでも外気温プラス1,2度程度しか上がらなくて実際はかなりヒートポンプを使って加熱することによって成り立っているのだという。山田さんの意見では数百万円もするようなシステムを入れるくらいなら、そのお金を床暖房や日射遮蔽などに使った方が効果的に快適な環境を作れるだろうとのことだった。

上層階に溜まった熱はサーキュレーターで下の階に回してやるというのは効果的だそうだ。そのかわり音や声も一緒に聞こえるようになってしまう可能性があるとか。

開口部についても少し議論になる。東側からの日射を遮蔽することの重要性が割とおろそかになっていることが多いけれども、夏の間は、朝東から入る日差しをしっかり遮って室内に熱を入れないことを大事だと力説される。西日は意識している人が多いが、西日と同じくらい朝日も日射による熱が大きいらしい。T先輩が太洋工業のタープのような製品を東側のテラスにかけるのはどうかと考えているといって製品を紹介する。また、西側は開口部をできるだけ絞って、開口部分にはオーニングをつけることで、西日を遮ることを考えていると話す。

各部屋の空調に関しては、主としてパネルを使用した輻射冷暖房を想定しているとT先輩が説明し、パンフレットをお見せする。山田さんは、なんと言っても輻射冷暖房が一番快適ではあるけれども、金額的に利用できないことがほとんどなのですと言う。しかし今回T先輩が選んだ製品は比較的安価な製品なので、何とか使用できそう。山田さんもこれは安いですね、と驚いている。

南側からの日射が一番コントロールしやすいので、南側には積極的に開口部をとりましょうというような話になり、現状ではトップライトが一つだけなのだが、これを二つにしてもよいかもしれないという話や、エレベーターのあった位置の壁に窓をとってもよいかもしれないという話になる。山田さんの見解では、縁側と呼んでいる3階の東側のスペースをどのように扱うかがかなり環境的には勝負のしどころになりそうとのことだった。

ymoのお二人と打ち合わせを済ませて、お二人が帰ってから今度はT先輩と二人で開口部についてどうしようかと相談する。お風呂場の開口部を少し大きくしてもらって、窓辺に植物でも育てられるようにしたいとか、子供部屋の前の廊下の開口部は大きくした方が風通しがよくなるだろうとか、僕たちの寝室の窓は、小さい方がファサード的にはいいように思うなど、基本的にT先輩の設計のラインで部分的に修正をお願いする。地下のドライエリアに対する開口部に関しては、両親たちに聞いてみないと分からないので、早急に相談すると答えておく。

エントランスの部分に関しては、袖壁を出すことによって、延焼の恐れのある範囲から除外することができるので、そうなると開口部を防火設備にしなくてもよくなるので、かなり自由に作ることができるのだ、と言ってT先輩が塚本さんの最近の著書である「窓のふるまい学」という本を取り出してきて、いろいろとおもしろいアイディアがあるから、スタディして考えようと言ってくれる。僕もこの本はかなりおもしろいと思っていたので早速買うことにする。できればエントランス周りだけでも30分の1で模型を作ってスタディしてみたいなと思う。