Thursday, October 7, 2010

四番目の家・東京天文台官舎7号

三鷹大沢アパートの後に住んだのは、父の働く東京天文台(現在は国立天文台)の官舎だった。大沢アパートのすぐ崖を登ったところである。幼稚園にはここから通ったし、同じ並びに同年代の友達が3人もいたのでここで暮らした日々は良く覚えている。
庭には父が作った池があり、裏には竹林があった。初めて犬を飼い始めたのもこの家に住むようになってからだ。庭付きの家に住むと犬を飼いたくなるものなのだろうか、友達の家でも同じように雑種の捨て犬をもらってきて飼っていた。
家にまつわることは色々と覚えているのだが、残念ながら家の間取りがどうしても思い出せない。アメリカから持ち帰った絨毯とカーテンが使われていたらしいことは分かるのだけれども。写真も今のところ見つからない。それほど大きな家ではなかったように思う。
とにかく天文台の構内というだけあって、自然が豊かだった。管理がおおらかだったのだろうが、家の前の空き地でヤギを飼っている人もいて、山羊乳を分けてもらったことがある。子供にとっては遊び場が無限にあるような場所で、放って置かれると友達と何時までも草むらの中や森の中で遊んでいた。
この家の建っていた場所を最近訪れたことはないけれど、天文台が構内に官舎を持つことを止めることになり、だいぶ前に取り壊されて更地になったと聞いた。ネットの地図で航空写真を見ると、木が茂って小さな森のようになっている。家の前の道路だけが残っている。

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