Wednesday, October 6, 2010

魚長さん、取り壊し

今日から、隣の隣に建つ元魚屋さんの魚長さんが取り壊しを始めた。旦那さんの健康状態があまり良くないらしく、そのことを勘案して先に土地の買収などが進んだためらしい。魚長さんは、僕が西調布に引越してきたとき、既に閉店されていて、ずーっとシャッターが降りたままのお店だった。我が家と魚長さんの間の昇文堂さんが建て替えるときに、旦那さんと初めてお会いして、少しお話をしたのを覚えている。「最近じゃ魚を売る商売なんてのは採算がとれないんだよ。」とこぼしていたのが印象的だった。木造二階建ての建物の正面には紺色のタイルが貼られた大きな壁があり、金色の文字で「魚長」と書かれている、昔ながらの商店の店構えだ。古くからある建物が取り壊されていくのが寂しく感じられるのと同時に、いよいよ、この通りにも道路拡幅事業の波が押し寄せてくるのだという、期待のような不安のような複雑な感慨を覚える。今日も仕事場で少し新居について設計を考えた。

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