Friday, February 24, 2012

サッシの色など

夕方からopenvisionに伺って田中さんと打合せ。

今日はアルミサッシの色や木製サッシの染色の色、窓のハンドルやドアノブなどを検討。

玄関ホール付近は様々な製品、素材、外観とインテリアが複雑に絡み合っていて一筋縄では行かない。

一つの要素を取り出して来て、サンプルを見ながら決め、出来上がった空間を想像すると、別の要素との関係が上手く行かなかったり。
質感や色ということを決めるのはなかなか難しい。
太さ、厚み、広さ、ボリューム感といったことも決定要素に関わってくる。
複雑な方程式のようでもある。
明晰な頭脳の持ち主ならば、ある規則を決めて恣意性を排除し、シンプルかつエレガントな回答を出せるのかもしれない。

でも田中さんは無理にその場で一気に解決策を求めようとしない。選択肢を少ししぼっておいて、他の要素の検討に移り、少しずつ全体像の解像度を上げていくように、物事をだんだん整理していく。
ぼくは、積み重ね型というか、一直線というか、ある一つの問題を解決しないと次に進めない石頭なので、田中さんの一見寄り道にも思えるようなことに分岐して検討項目を増やし、いつの間にやら全体像がだんだん見えてくるという思考方法は魔法のように思える。

先日読んだ、中谷礼仁さんの「セヴェラルネス」という本を思い出す。
唯一の回答でもなく、かといって無限の多様性でも無く、幾つかの選択肢。
とことん統一感を求めるのでもなく、かといってカオスのような無秩序でもなく、その中間を上手く選びとっていけないだろうか。

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